【米国市況概況】4月17日 SKEW指数が上昇していても安定期にあると判断できる理由

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年4月17日(月)の米国市場の様子を分析しています。

 

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

日本時間2023年4月14~4月15日朝の概況
NYダウ、S&P500、NASDAQは揃って上昇しました。
ただし上値は抑えられている感じもします。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の位置関係

コンタンゴ率は12.41%と開きが出てきました。

<vixcentral提供のチャート>

コンタンゴチャートです。

<TradingView提供のチャート>

VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー

指数と先物の関係もコンタンゴであり先物プレミアムで順調な形をしています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

VIX9DAYが若干上昇しましたがその他は下落しており目立った変調はありません。

<TradingView提供のチャート>

 

VIX/VIX3Mレシオ

VIX3Mは0.9より下げて0.86となっています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VVIXもVIXも安定的に下落しておりVVIX/VIXは上向いています。

原資産が上昇してVVIX/VIXレシオも上昇していれば安定期と言えます。
問題は上昇の中身です。
VVIXとVIXが共に下落していれば順調ですが、VVIXが上昇してきてVVIX/VIXレシオが上昇していると危険なサインと言えます。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWは上昇しました。
SKEWはブラックスワン指数と言われていて、数値が高いとブラックスワンが起きる可能性があると言われますが、実はVIXが下がるとSKEWが上がりやすい計算式となっています。

SKEWとVIXがどのようなバランスかを調べるのが大切です。

SKEW/VIXレシオは移動平均線から離れすぎると戻す傾向があるため若干注視する必要があります。

VIXが低いから暴落が起きるわけではないため先行指標にはなりませんが、SKEWとVIXのバランスを見ていてオプションの使われ方に変化があるかを見定めることが重要です。

<TradingView提供のチャート>

MOVE指数

<TradingView提供のチャート>

 

SPYのオーダーフロー

SPYは400万枚相当のロングポジションでした。

一番上にあるのがコール売りです。

4月13日は強い陽線が立った日はコール買いで上昇し、翌4月14日はコール売りがトップに来ていました。

全体としてはロングでブルポジションですが、手口を見るとコール売りが続いているため、最近SKEWが高くなっている要因はコール売りが大量に入っている影響かもしれません。

上値が限定的なため少しでもキャッシュフローを確保するためコール売りを多用していると考えると、天井は近いと言えそうです。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

VIXに関しては9DAYが反応していましたが悪い形にはなっておらず、安定的な形をしています。
だんだん安定的な形が崩れたときには相場の天井付近と考えられるため、ヘッジなどのポジション調整の準備しておくと良いでしょう。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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