VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年4月9日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは下落、S&P500、NASDAQはともに上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX1Dが急騰しました。明日のCPIの変動に備えたヘッジニーズの高まりだと考えられます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅が広がって安定期に近づいてきているようです。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が5%台と広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.91と基準の0.9を若干上回る程度で徐々に安定してきているようです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIX共に下落しました。VVIX/VIXレシオはまだ下向きの状態を維持しており、株価下落には引き続き注意が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIX、SKEWともに下落しました。SKEW/VIXレシオは移動平均に対してまだ乖離があり、しばらくは様子を見ていても良いかもしれません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+181万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが主に取引されており、通常の相場でよく見られる状態でした。
ただ、このような場合、下側ATM-5%までプット売りの緑、上側ATM+5%までがOTMコール売りの赤となることが多いのですが、今日はこれが逆転しています。
上目線のフロー(さらには下もケアしているロングストラドル・ストラングルのような形)になっているように思います。
まとめ
先日起きた株価急落は短期的なものでありVIX系の各指標は徐々に織り込んできているように見えます。
本日のCPIの結果によっては大きく動く可能性があることをVIX1Dが示唆しているのではないでしょうか。