【米国市況概況】3月15日VVIXが上昇基調にあるのでしばらく様子見か

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年3月15日(金)の米国市場の様子を分析しています。
(各画像はクリックすると拡大します)

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

昨日の株価は下落しましたがVIX1DとVIX9Dは下落しています。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

VIX9Dは下落し、その他の指標は若干上昇しました。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

指数が先着物第1限月よりも低くなり、再度先物第1限月と第2限月の差が広がってきましたが、3/18の満期まで日数が少ない中で第1限月と第2限月の差が7%しかないのは開き方が小さいと感じます。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.88と基準の0.9を下回っています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIXが上昇しました。VVIX/VIXレシオ移動平均は上向きですがVVIX、VIXの移動平均が下を向くまで様子を見て待ちたいところです。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXが若干上がりSKEWが下落しました。下落サイドにバランスが取れた状態です。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

-528万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。

内容はプット売りとコール売りが上位に来ており平常期の形と言えます。

全体的にコール売りが多く、ATMから-5%のデルタショートはインザマネーのMar15’24C509の売りが原因だと思われます。

Jun21’24P538というディープインザマネーの買いがランキング上位にあるのは、アットザマネー付近のP508,509,510とのデビットスプレッドまたは現物株と合わせたデルタニュートラルのポジションを組成しており、ベガショートでIVの低下を狙っているようです。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

VVIX/VIXレシオの移動平均は上を向いていますが、VVIXが上昇基調にあるのでしばらく様子見で良いと思われます。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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