VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月19日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落です。
長期金利が高くなり3指標とも下げています。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXが反応しています。
全体的に浮き上がった形となっています。
浮き上がった後に戻ることもありますが、最近にしては珍しい20ポイントを超えています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数が先物を上回る先物ディスカウント状態です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差はバックワーデーションとなり、身構える必要がありそうです。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態になりつつあり、スパイクする可能性も出てきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.96と高水準を維持しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは移動平均レベルでは上昇気流ですが、生のデータとしては下向きになっています。
VVIXが10%近く上昇しています。
完全に悪い形と言えます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオはさらに低下しています。
下落の過程でSKEWとVIXのバランスが悪化しているので下げ相場の特徴となっています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-250万枚を超える売り圧力がオプション側でありました。
中身はプット売りが一番上で、相場下落による買い戻しがあったようです。
上値が重いためコール売りも出ています。
これらは0DTEがほとんでした。
取引されている限月で10~30日満期のプット買いorコール売りが増えている点が気になります。
オプション側の取引は市場のトレースをしている状況と言えそうです。
まとめ
長期金利が5%を超え、株式投資のリスクプレミアムを超えていく可能性があります。
企業の決算も続いてきますが、金利のバランスがどうなるかというところでしょうか。