VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月29日（金）の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況（NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数）
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
PCEの結果は無難でしたが、つなぎ予算案を可決できなかったことから下落しました。
NYダウ
<TradingView提供のチャート>
S&P500
<TradingView提供のチャート>
NASDAQ総合指数
<TradingView提供のチャート>
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
26日をピークに徐々に下げているようです。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物と指数の関係は先物ディスカウント状態で良くない兆候です。
＜vixcentral提供のチャート>
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は広がりつつありますが、指数が先物第1限月を上回っており、良い形ではありません。
＜vixcentral提供のチャート>
コンタンゴチャート
<TradingView提供のチャート>
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
9月26日をピークに開きつつありますが、強い反発はしていません。
<TradingView提供のチャート>
VIX／VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.95ポイントと基準の0.9ポイントを上回る状態が続いています。
<TradingView提供のチャート>
VVIX／VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXは右肩下がりであり、VVIX/やVIXの移動平均が上昇中ですので、悪い状況が継続しています。
VIXは動いた結果としてVIXが動くので先行指標にはなりませんが、現状の折り込んでいる状況では下落のトレンドの最中と言えます。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXのバランスは悪い状態が安定している状態で、下げる局面の典型的な指標が表れています。
<TradingView提供のチャート>
債券のボラティリティを示すMOVE指数
<TradingView提供のチャート>
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+890万枚を超える買い圧力がオプションでありました。
内容はプット売りが最も多く、新規のプット売りか買っていたプットの買戻しです。
29日はJPモルガンがプット買いの返済が目立っていましたが、今回はATM付近の0DTEに取引が集中しているので短期トレーディングが中心だったようです。
このフローからは何か特筆すべき変異点は見当たりません。
＜Marchet Cameleon提供＞
まとめ
VIXの複合指標が悪い状況を示している状態が継続しています。
