VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月日()の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウは下落し、S&P500、NASDAQは若干上昇しました。
ISMの予想が市場より若干上回りましたが、長期金利が上昇したためNYダウは下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは26日をピークに徐々に下げているように見えます。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
短期のものは先物より下回わっていますが、全体で見ると先物プレミアムの形にはなっていません。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
30日VIX先物と指数の関係では先物プレミアムになっています。
第1限月と第2限月の差は1.9%とまた縮まっているようです。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
26日のピークから見ると開きつつありますが、まだ充分に広がるかどうかは不透明です。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
09.5と前日から変わらずですが基準の0.9を超えた状態が続いています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは下落トレンドにあります。
VVIXとVIXが完全に下向きになっているため悪い状態と言えます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXの関係も、VIXが高くてSKEWが安いという典型的な関係にありSKEW/VIXレシオが下向きになっているときは相場が悪い状態を示しています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+170万枚を超える買い圧力がオプション側でありました。
中身を見るとコール売りとプット売りが上位を占めており、この形は相場が膠着している典型的なサインです。
最終的にはプット売りとコール買い戻しがあったため全体としてはデルタプラスとして表示されています。
満期まで5日以内はほとんど0DTEが使われていて、オプション側で異変があるようには思えません。
まとめ
VIXの値はそれほど驚くような数値ではありませんが、他の複合指標との関係性を見ると改善の兆しはまだ見られません。