VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月19日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
原油高によるインフレ懸念と本日のFOMCの様子見というところでしょうか。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
9DAYが高まっています。
FOMCに備えて短期銘柄が買われているのだと考えます。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムは変わりません。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
コンタンゴ率は後退したばかりなので狭いのか、ヘッジとして短期物が買われている可能性も否定できません。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態は9DAYが狭まっていますが、特に異変ということでもありません。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88と基準の0.9に近づいています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオが下向きになってきました。
VVIXは昨日は生データでは下がっているので、このままVVIXが安定して下落しVIXも低下すればVVIX/VIXの移動平均は上向くものと思われます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWについては、VIXが上昇したことでSKEWが下落しているという手陰茎的な相場です。SKEW/VIXレシオは移動平均を上回っているのでバランスは問題ありません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
昨日100を割り込んだMOVE指数が101ポイントに上昇しました。
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
340万枚を超えるデルタロングの買い圧力がありました。
中身はプット売りとコール売りが上位に来ており典型的な平常時の相場であると考えられ、0DTEの取引の結果だと感がけられます。
ただ上位の建玉は20日満期のOTMコール買い、およびOTMのコールデビットスプレッドが登場しています。
FOMC待ちのポジションで、OTMのコールオプションが買われている事実は注目したほうが良さそうです。
これは上昇を期待して買いポジションを建てているのか、現物ショートポジションと組み合わせているかは分かりませんが、今後の動向に注目しましょう。
現在は金利動向に左右されているので、積極的にロングを取りづらい局面であるところを、コール買いで攻めている作戦はあり得るかと思います。
今後に注目したいところです。
まとめ
VIXの短期物が反応している点と、VIX側では方向感を決めかねているように見られます。