VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月18日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
長期金利の上昇でハイテクが売られ、中東情勢の緊迫化から原油先物価格が上昇してインフレ懸念が拡大し金利が上昇したようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXが反応して再度浮き上がってきました。
バックワーデーションにはなっていないのが救いです。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX先物とVIX指数の関係では先物プレミアムが崩れています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差がほとんどありません。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態も再度縮まってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.94と、基準である0.9を9月末から上回ったままでまだ不安定状態にあります。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオについては上昇していますが、VVIXとVIXの移動平均がフラットから若干上昇しているにもかかわらずレシオが上昇しているのは本核的な上昇にまでは至りません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇してSKEWが下を向いているときは下落トレンドであることが多いので、今の状況では典型的な下落トレンドにあるといえそうです。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-580万枚の売り圧力がオプション売りにありました。
プット売りが上位にあり、株価が下落したためプット買戻しが発生しており、また、コール売りもOTMで権利消滅する銘柄の取引が多かったようです。
取引された銘柄は短期物中心であり、昨日のフローがマイナスだからと言って下落トレンドであるとは言い切れませんが、相場の動きが上に行きにくいということでコール売りが大量に出るのは相場の重さを表しているのかもしれません。
まとめ
VVIX移動平均の上昇にVVIXとVIXの下落が伴っていないこと、SKEW/VIXの数値も下落トレンドを示していることから回復までにはまだ時間がかかりそうです。