VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年12月10日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
VIX分析の各指標の見方と判断方法はこの記事の一番下の動画で解説しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日の株価は続落し、短期のVIX1D,VIX9Dが上昇しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
前日からは横ばいです。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は期先が高いコンタンゴの姿をしており、かつ先物プレミアム状態を維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
先物第1限月と第2限月の差が1.62と広がっています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.84と基準の0.9を下回り、低位安定しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXが上昇し始めています。VVIX,VIXともに下げ止まり、移動平均が水平に近づいてきました。VVIX/VIXレシオの移動平均線はまだ上向きですが警戒は必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは横ばいでSKEWが上昇しており、今はバランスの取れた状態を保っています。
SKEW/VIXレシオは移動平均を割り込んでいるため警戒が必要です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+94万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢でした。平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。
まとめ
VVIX/VIXレシオ、SKEW/VIXレシオがともに理想的な価値から崩れ始め、警戒を示しています。
S&P500も上値が重く、調整局面と言えそうです。
【参考動画】
VIX分析の各指標の見方と判断方法の解説(2024年11月27日収録分)
VIX分析の補完【VIXタームストラクチャーとVVIX】