VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年10月10日(木)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX1DとVIX9Dは下落しましたが、VIX30Dは20ポイントを超えたまま膠着しています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9Dの下落が顕著です。VIX30D以降のタームストラクチャーの下落はほとんどありません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は依然としてVIX30Dが高止まりしており、先物もフラット状態で期近が高い位置関係を継続しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
昨日は期近の先物価格が上昇しました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
レシオは1.0と、波乱の目途である1.0を維持した状態が続いています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに下落しVVIX/VIXレシオも下向きになりました。まだ改善は見られません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは横ばいでSKEWが下落する、バランスの悪い状態です。
SKEW/VIXレシオは移動平均を下回っており、株価との連動性も崩れたまま推移しています。<TradingView提供のチャート>
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+8千枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
売り買い交錯のなか、プット売りとコール売りが優勢でした。平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。
Dec31’24C610が売られており、前日のJan17’25C620と同様に高値のコール売りが入っているのは強気目線のオーダーと考えられます。
まとめ
先物第1限月が高止まりしており、VIX/VIX3Mも波乱の目途である1.0にとどまっています。引き続き下落方向への注意が必要です。