【米国市況天気予報】11月22日(金)VVIX/VIXレシオの姿が改善されつつありリスクオンできる環境が間もなく到来か

投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年11月22日(金)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

昨日のS&P500は上昇し、VIX9DやVIX30Dが大幅に下落しました。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

一気に幅が広がり安定期を示しています。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

指数は期先が高いコンタンゴの姿をしており、かつ先物プレミアム状態を維持しているので安定と言えます。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。

指数と先物位置関係が通常期の姿に戻り、先物が全体的に低下しました。先物第1限月と第2限月の差は0.77と広がってきました。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.88と基準の0.9を下回りました。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIX、VIXともに下落し、VIXの下げが大きいためVVIX/VIXレシオが上昇しました。

VVIX/VIX移動平均が今後上向き、VVIXとVIXがさらに低下すればリスクオンできる環境が整います。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXは下落しSKEWが上昇する、バランスの取れた状態です。SKEW/VIXレシオは移動平均を超えて上昇しました。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

+32万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。

プット売りとコール売りが優勢でした。平常期の形と言えます。

S&P500の上昇でコール売りが出るのは市場参加者が安心感を示していると考えられる良い兆候です。

ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。 <Marchet Cameleon提供>

まとめ

VIX/VIX3Mレシオが0.9を割り込み、VVIX/VIXレシオの姿が改善されつつあります。

リスクオンできる環境が間もなく訪れそうです。

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

※当ブログは過去の市場分析と戦略案を検討するものでありますが、取り上げている投資戦略についてはシミュレーション上のものであり、確実にそのような結果が出ることを示すものではありません。また、相場状況によっては損失が出ていた可能性も十分にあり得ます。当該シミュレーション結果が解説の中で説明した戦略の優位性や利益を保証するものではありません。よって、その内容を将来に当てはめて利益が出ることを保証するものではありません。投資手法の有効性などにつきましては、読者の皆様において十分に内容をご精査いただき、商品の特性、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分にご理解いただいたうえで、ご自身の投資判断と責任でお取引いただくようお願いします。

※株式取引(米国株式)、オプション取引(米国株オプション取引)においては、株式相場、為替相場の変動等によって損失が生じるおそれがあります。お取引に際しては、あらかじめお取引先の金融商品取引業者等より交付される契約締結前交付書面等を十分にお読みいただき、商品の性質、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分に御理解いただいたうえで、御自身の判断と責任でお取引いただきますようお願い申し上げます。
守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

関連記事

   オプション取引に関する無料メルマガを購読できます    登録はこちら
TOP
TOP