VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2025年6月20日(金)の米国市場の様子を分析しています。
日本時間6月21日(土)8:25時点のデータです。(各画像はクリックすると拡大します)
※本ブログは6/20時点のデータですが、天気予報の動画では週末のイラン空爆の影響についても取り上げています。
VIX分析の各指標の見方と判断方法はこの記事の一番下の動画で解説しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
株価が下落しましVIX30D以降が高まっています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9Dは下げたものの、他は少し上昇していることが分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は期先が高いコンタンゴの姿をしており安定しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
先物が指数よりも高い先物プレミアムで、かつコンタンゴ状態にありますが前日と比べて先物が反応しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.92と基準の0.9を上回り、警戒水準です。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに上昇しVVIX/VIXレシオが低下しました。株価と順相関ではあるものの、移動平均線を下回り引き続き警戒が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXもSKEWもほぼ横ばいの状態です。
SKEW/VIXレシオは原資産と連動しており目立った異変はありません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-15万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
プット売りとプット売りが優勢でした。
原資産のショージションを保有してプットを売るカバードプットを組み、相場下落により買い戻しを伴っているようですが、買い戻しよりも売りのほうが多いため下落目線は強くないと考えられます。
デルタボリュームのチャートは昨日のSPYの株価をトレースするような形であり、0DTEが中心のトレーディングだと考えられます。
まとめ
トリプルウィッチングは特に波乱もなく通過したようですが、VIX系指標には改善が見られず引き続き雨模様です。
【参考動画】
VIX分析の各指標の見方と判断方法の解説(2024年11月27日収録分)
VIX分析の補完【VIXタームストラクチャーとVVIX】