VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年11月19日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは下落し、S&P500、NASDAQは上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
地政学リスクの台頭により、前日のSPYは下げましたがVIXは上昇しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
少し幅が狭まりました。まだ許容範囲です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は期先が高いコンタンゴの姿をしておりますが、先物第1限月が高くなり始めました。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
この図は11/20満期であるNov先物がまだ表示に残っているため、正しくは12月限が期近となります。
12月限は地政学リスクの台頭により反応して高くなりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.92と基準の0.9を上回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに移動平均がまだ下向きですが、VVIX/VIXレシオが水平に変わり始めており警戒が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇しSKEWが上昇する、バランスが悪い状態です。
SKEW/VIXレシオは移動平均を割り込み、警戒サインとなっています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+238万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢でした。平常期の形と言えます。
S&P500の上昇でコール売りが出るのは市場参加者が安心感を示していると考えられる良い兆候です。
ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。
まとめ
地政学リスクによりVIXが上昇しました。VIX/VIX3MレシオやVVIX/VIXレシオ、SKEW/VIXレシオなど転換点を示すサインが出ており「曇り」の状態です。