VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2025年5月28日(水)の米国市場の様子を分析しています。
日本時間5月29日(木)6:40時点のデータです。(各画像はクリックすると拡大します)
VIX分析の各指標の見方と判断方法はこの記事の一番下の動画で解説しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
株価が下落しました、VIXは少し反応して高くなりました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
横ばいの状態です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は期先が高いコンタンゴの姿をしており安定しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
先物が指数よりも高い先物プレミアムで、かつコンタンゴ状態にあり平常の形です。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.89と基準の0.9を下回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに移動平均線が上向きであり、かつVVIX/VIXレシオ移動平均も下向きとなっており株価下落に注意が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇しSKEWが下落する、下落方向にバランスが取れた状態です。
株価の動きをトレースするような形でSKEW/VIXレシオが推移しているため異変は感じられません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+27万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
コール売りとコール買いが優勢でした。コール売りが重しとなったようです。
ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。
まとめ
株価は下落しましたがVIX系指標に変化はほとんどありません。曇りが継続しています。
【参考動画】
VIX分析の各指標の見方と判断方法の解説(2024年11月27日収録分)
VIX分析の補完【VIXタームストラクチャーとVVIX】