VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年9月10日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは下落しましたが、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日のS&P500は若干上昇しましたが、VIXの反応は前日に比べてそれどインパクトはありませんでした。VIX1Dは今晩のCPIのヘッジニーズと考えられます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
横ばいで推移しています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数はVIX9Dを除き期先が高いコンタンゴの姿をしており、先物ディスカウントの状態を維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
前日に比べてVIXが全体的に沈んだことが分かります。先物第1限月と第2限月の差は1.04と若干広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.93と基準の0.9を上回っていますが比較的安定しているようです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに下落して移動平均をデッドクロスする状況です。
VVIX,VIXの移動平均が下向きになればVVIX/VIXレシオの移動平均が上向くと考えられます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは下落しSKEWは横ばいで推移しています。
SKEW/VIXレシオは移動平均をまだ下回っている状態が続いています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+267万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとプット買いが優勢でした。
株価チャートの動きに沿って0DTEを使いトレーディングをしており、プット売りとそのプットの買い戻しが影響していたと考えられます。
まとめ
VIX指標は徐々に落ち着きを取り戻してきたように見えますが、VVIX/VIXレシオやSKEW/VIXレシオを分析するとまだエントリータイミングではないことを示唆しています。
今夜のCPI発表によって大きく動く可能性には注意しておきたいところです。