VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年9月9日(月)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日のS&P500の株価上昇によりVIXは一気に20ポイント以下まで下落しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態が解消され、幅が広がり始めてきました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は期先が高いコンタンゴの姿をしており、先物はバックワーデーションが解消されつつあり、あと一歩で先物ディスカウント状態に戻ります。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
昨日から一気にVIXが低下したことが分かります。先物第1限月と第2限月の差が0.90と狭まってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.93であり、波乱の目途である1.0からは遠ざかりました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに移動平均が上向きでVVIX/VIXレシオ移動平均が下を向いている状況から変わりがありません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは下落しSKEWも下落しています。SKEW/VIXレシオの移動平均はまだ下向きのままで、実体も移動平均を下回る状態が続いています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-329万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
プット買いとプット売り優勢でした。
株価の変動に合わせた0DTEのプット売りのほかに、SPYショートポジションの手仕舞いに伴い、プレミアムを受け取るカバードプットとして入れていたプット売りの買い戻しが多かったと考えられます。
ショートポジションを解消したということは、一時的な下げが終わったと考えるサインかもしれません。
まとめ
先物のタームストラクチャーがコンタンゴに戻りはじめ、先物プレミアム状態に戻りつつあり改善が見られますが、VVIX/VIXレシオやSKEW/VIXレシオからはまだ様子見の状態であると言えます。