VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年6月28日(金)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
S&P500は下落しましたが、VIXは若干反応した程度で大きな影響は感じられません。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
全体的に少し上昇していますが、幅が狭まるほどの変動ではありません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が0.95と前日から少し狭まりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.86と基準の0.9を下回っていて、低位安定しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに下落したものの、VVIX/VIXレシオが下向きであり移動平均も下向きに変わりつつあります。調整段階というところでしょうか。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは若干上昇しSKEWが下落する、マイナス方向にバランスが取れた状態です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-615万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢でした。平常期の形と言えます。
S&P500の上昇でコール売りが出るのは市場参加者が安心感を示していると考えられる良い兆候です。
Dec20’24P460買い+P500売りのブルプットスプレッド(プットのクレジットスプレッド)の建玉がランキングに登場しています。
年末にかけては500ドルを割らないという思惑の表れのように見えます。
まとめ
VIX系指標に波乱はありませんが、VVIX/VIXレシオを見るとまだエントリータイミングはまだ先のように思えます。