VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年5月13日(月)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500は下落し、NASDAQは若干上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日のS&Pの下落量に対して、VIX1DとVIX9D、VIX30Dの短期銘柄の上昇が顕著です。
14日に4月の米卸売物価指数(PPI)、15日に4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、ヘッジ目的の買いが入ったと思われます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9D、VIX30Dの上昇が顕著です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態ですが、先物第1限月にVIX9Dが重なっています。
少し身構える必要が出てきました。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は0.73と若干狭まりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.91と基準の0.9を再度上回りました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXとVIX共に上昇しました。
VVIX/VIXレシオが下向きに変わりましたがVVIX/VIXレシオの移動平均は上向いたままです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが上昇しSKEWも上昇する、バランスが悪い状態に変わっています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-63万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢で平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロングはプット売り、ATMから+5%のデルタショートはコール売りと、典型的な形です。
まとめ
VIXタームストラクチャーやスクイーズチャート、VIX/VIX3Mの指標は市場の変調を示しており、少し身構える必要があるかもしれません。