VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月13日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウは上昇しましたが、S&P500、NASDAQとも下落しました。
インフレ懸念が再燃したことと地政学リスクにより、ハイテク系の資金を引き揚げて債券やディフェンシブ系に振り分けられたという感じでしょうか。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
全体的に浮き上がって反応しています。
1DAYが高いのは週末リスクのケアでしょうか。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
期先の銘柄は指数が先物を上回る先物ディスカウントの状態です。
ただしコンタンゴは維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
時系列でみるとスクイーズ状態にあることが分かります。
長期の数値が9月や10月初めの値を超えています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
3Mレシオは先週から引き続いて0.94と高値にいます。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは上向きになっている原因はVVIXの上昇に起因していますので悪い状態と言えます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
最も気を付けたいのはSKEW/VIXレシオです。
VIXもSKEWも上昇を示しているのは不安定さを表しています。
SKEWが反応したというよりもVIXとSKEWの逆相関が崩れて順相関になっている点がバランスを欠いていると言えるでしょう。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-300万枚を超える売り圧力がありました。
プット売りとコール売りが入り、相場が下落したためプットの買い戻しが入った点と、プットの買いが実需も入っている可能性があります。
VIXが上昇していることを考えるとこのSPYにも下落対策
短期銘柄が多いものの、30日~50日の銘柄が取引されている点も気になります。
まとめ
VIXの反応を見るとオプション側では身構えているように思えます。
S&P500が0.5%の下落とわずかだったのに対してVIXが大きく反応している点が気になります。