VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月5日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも若干下落しました。
雇用統計待ちで方向感がない相場でした。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
1DAYが高いのは雇用統計のヘッジだと思われます。
それ以外は昨日とほぼ同じ水準です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数と先物はちょうど重なっている状態です。
一昨日は先物ディスカウント状態でしたが解消に向かっているのでしょうか。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
コンタンゴ率は2%台となっています。
右肩上がりに見えますが縦軸のレンジが可変するので、ほとんど高低差が無い形となっています。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スパイク状態になるほどには跳ねていませんが、スクイーズ状態は膠着しているように見えます。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.95と最近は基準の0.9を超えていて良い状況とは言えません。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは昨日とおとといの動きを反映して、若干下落が緩まってきたように見えます。
VVIXやVIXも止まりつつありそうですが、まだ状態は良くありません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWと原資産は正の関連があり、VIXが原資産の逆相関であるのでSKEWとVIXも相関があると考えられます。
現在は相関性を持って下落のトレンドにありますが、市場が回復するところでこの相関が無くなっていくと思われます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+287万枚を超えるロングポジションの圧力がオプションでありました。
取引高は平均並みにあり、プット売りが上位に来ています。
取引は当日満期のものが大半を占めています。
コール側はマイナスが付いているのでコール売り、プット側のプラスはプット売りです。
昨日の値動きからは何か市場に影響を与えるオプション取引があったようには見えません。
QQQY、JEPYと言った毎月分配型のプット売りがコンセプトのETFが9月から登場しています。
この銘柄は規模が大きくなるとSPYにも影響を与える可能性も今後検討していく必要があるかもしれません。
まとめ
今は下落が止まっていますが、VIX系指標はまだ回復するには時間がかかるのではないでしょうか。