VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月29日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
雇用関係の経済指標が労働環境のひっ迫が薄らいだため年内に利上げ停止観測から買われました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXのタームストラクチャーは最近では一番低い位置にあります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴで先物プレミアムは維持したままです。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は8%台と数値が改善してきました。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態は8/17をピークに幅が開き始めています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.87と基準の0.9を割っているので安心感があります。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオはまだ下向きですが、VVIXは下向きに変わったのでリスクを取りたい方はエントリーしても良いでしょう。
VIXも移動平均で下向きになり始めました。
よって本体であるVVIX/VIXレシオの本体は8/24に底を打っていることが分かるので、実体レベルでは上向きに変わっています。
VVIXもVIXも下向きになっているので、VVIX/VIXレシオが上向くのを待つのみとなりました。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均を超えてバランスが良い状態となりました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+1000万枚を超える買い圧力がありました。
この数字は短期の取引だと思われ、SPYの株価上昇をトレースしただけだと感じます。
ロングに傾けたポジションで株価が上昇したので、参加者も上目線になっているのではないでしょうか。
内容を見るとプット売りが一番多く、次にプット買いが来ているのはITMの銘柄をプット売りして、満期に現物に変わるのを防ぐためにプット買いで反対売買しているものと思われます。
短期の銘柄だけでも1000万枚相当のデルタの値なので、データが間違っていて5日以内の短期銘柄の棒グラフが立つはずだと考えられます。
昨日の上昇相場ではプット売りが優勢で短期のトレーディングが中心であり、オプションでこの短期売買が盛んに行われているということは市況のマインドが上向いてきたように感じます。
まとめ
総じて良い形となってきました。
VVIX/VIXレシオの移動平均が上向くのを待つか、今リスクを取ってエントリーするかという状態にあります。