VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年6月6日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
送れていたNASDAQが強い状況です。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフです。青が最新日を示しています。
全体的に下がっています。
指数と先物の位置関係を示すグラフです。
指数と先物の関係は先物プレミアムで問題ない形です。
9DAYとVIXの位置関係がフラットに近いのは、VIXが下げたからでしょう。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
9DAYは過去と比較しても12ポイントを割ることはなさそうです。
チャートを見るとこの安値圏は2021年までさかのぼる必要があります。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオが完全に上向いていてリスクオンしやすい環境です。
VVIXもVIXも両方下向きというのは先週の金曜日にリスクオンのタイミングがありました。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
10ポイントを超えて生きているのは若干高い傾向があるので注意が必要です。
ただし10ポイントを超えたら下落するというものではなく、VIXも相当低くてSKEWが高いときに10ポイントを超えています。
今はSKEW/VIXレシオが移動平均線を上回っていて良いバランスと判断できます。
MOVE指数
債券のボラティリティを示すMOVE指数です。
独自に作成した米国債イールドカーブを時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+880万枚相当のロングポジションでした。
昨日はプット売りが最も多い結果となりました。
一方で同じようにコールも売られています。
結果的にプット売りはそのまま満期消滅するのでプットの買戻しはほとんど発生していません。
コール売り自体も少ないのでコール買戻しもそれほどなかったと考えられます。
この結果より、Bullishと表示されてるからと言っても、強く相場で株価が上昇するかに関してはこの指標だけでは分からないのではないかと思います。
順番がおかしくなった時には何か異変がありますが、今回はたまたま相場上昇してプット売りが勝っただけということでしょう。
オーダーの順番だけ見るとコール売りがプット売りより少ないのは、上を抑える力を控えたとみれば、トレンドが上向きなのでコール売りを取りにくい状況なのかもしれません。
まとめ
VIX系指標は全て安定的な形を示しているのでリスクオンできる状態と言えそうです。
ただしVIXは遅い指標であり、相場がどうかを評価できても相場の将来を予測するものではないと言われていますので、未来を予想するのではなく今の状況から将来を分析するきっかけとして使えればよいと考えます。