【米国市況天気予報】9月6日(金)雇用統計の結果からVIX系指標が軒並み悪化

投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年9月6日(金)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

S&P500が下落し、VIXが反応しています。過去5日間の中では最も高い位置まで上昇しています。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

再びスクイーズ状態になりました。市場が不安定でリスク回避のためにSPXオプションでヘッジをしているようです。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

指数は期先が高いコンタンゴの姿は維持していますが、先物ディスカウントになり警戒サインが出ています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。

前日よりも全体的にVIX先物が上昇していることが分かります。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.98と次の目途である1.0に迫ってきました。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIX、VIXともに移動平均が上向きでVVIX/VIXレシオ移動平均が下向きです。手出し無用の状態です。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXは上昇しSKEWが下落する、下落方向にバランスの取れた状態です。

SKEW/VIXレシオは株価推移を映し出す鏡のように連動しています。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

+263万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。

雇用統計の結果でもみ合った際にプットP547が売られて、株価がさらに下げたためにプット売りが買い戻され、もみ合った540ドル付近のプットP540の売りが入った模様です。

9/9限のSep09’24P540とSep09’24C540やC541が買われており、週末のリスクケアのためロングストラドルのようなポジションで相場の変動に備えているようです。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

雇用統計の結果を受けて、S&P500が再び下落しタームストラクチャーやスクイーズチャート、VIX/VIX3MなどVIX系指標が軒並み悪化しています。手出し無用の相場状況です。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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