VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年5月22日(水)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX1Dが急騰しました。NVIDAの決算による市場への影響を懸念した投資家がヘッジ目的で買ったのではないでしょうか。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
S&P500が下落したことで若干幅が狭まりました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は0.90と若干狭まりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
少し上昇しましたが、0.86と基準の0.9を下回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXとVIXが揃って上昇しました。
VVIX/VIXレシオの移動平均は依然として上向きですがVVIX移動平均が上向いているため注意が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが上昇し、SKEWも上昇しました。SKEW/VIXレシオは上昇が落ち着いたようです。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+42万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット買いとコール買いが優勢であり、内容については、コール買いはNVIDIAの決算等で相場が上昇することを嫌気したカバードコールの買戻し、プット買いは14時のFOMC議事要旨発表後による下落に備えたプット売りの買い戻しと考えられます。
この買戻しが原因でVIX1Dが跳ね上がりましたが、急騰急落に備えたヘッジ買いではなさそうです。
まとめ
VIX系指標はVIX1Dの高騰以外は落ち着いているようです。