VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年2月7日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日S&P500が上昇したことでVIXタームストラクチャーは全体的に沈みました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
さらに幅が広がってきています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は8%台をキープしています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.86と基準の0.9を下回っていて、低位安定し始めたようです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXは若干上昇、VIXは下落したため、VVIX/VIXレシオの生データは移動平均を超えて上昇しました。
移動平均が間もなく上を向いてエントリータイミングが訪れそうです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
昨日はVIXが下げてSKEWも下げました。SKEW/VIXレシオは昨日と変わらず横ばいで推移しています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-336万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来ており平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロングが強いのはプット売り、ATMから+5%のデルタショートが強いのはコール売りと典型的な形です。
赤のコール売りが緑のプット売りより多かった要因は、昨日の相場状況が寄り付き後に高値で推移していてコール売りに対して買戻しが少なかったためだと思われます。
なお、ランキングにDec20’24P540というITMのプット売りが登場しています。
これは現物をロングすると通常はキャッシュが必要になりますが、プット売りで証拠金取引にすることでキャッシュを減らさずに現物ロング相当のポジションを作っていると思われます。
年末には540ドル付近まで上昇すると見込んでいるようです。
まとめ
VVIX/VIXレシオの移動平均は上向きに転換する目前です。
VVIX/VIXレシオとS&P500の相関関係が崩れている点が気になりますが、リスクオンタイミングが近いと言えます。