VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月24日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
企業の決算の結果を好感されたのと、直近は下げていたので自律反発買いとも言われています。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
9DAYはまだ高い位置にいます。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物と指数の位置関係は指数がだいぶ落ち着いてきた様子です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差はコンタンゴ率が1%未満であり不安定な状態を表しています。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
先週金曜日をピークに頭をもたげてきた感じがあります。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
3か月との比率は0.94と落ち着きを取り戻しつつありますがまだ基準の0.9は下回っていません。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオが下を向いていて悪い状態です。
VVIXもVIXも移動平均は上を向いており、昨日の上げがそれほど影響を与えていません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXもバランスは悪い状態です。
SKEWとVIXが同じような方向で動いているので不安定な感じがします。
レシオが7ポイントを超えて上昇していく傾向にあれば株価の上昇トレンドと言えますが、現時点ではそこまで至っていない状況が続いています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+500万枚を超える買い圧力がオプション市場でありました。
中身を見るとコール買いが先頭に来ています。
昨日の動きの他に、売っていたコールが積み上がっていたものを買い戻している可能性があります。
オプションの清算として買い戻しているだけで、積極的な買いがあるとは思えません。
25日満期のオプションについても、先日も説明したようにファンドの運用等で1日先のオプションを買い戻しているような動きを毎日見せているのでこの売買も含め、コール買いが上位に来ているからと言ってオプションで上昇方向のリスクを取っているわけではないと考えます。
まとめ
数日前よりはVIXは慌てていない様子を見せていますが、他の指標と見比べるといずれもまだ改善している様子ではありません。