VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月日（）の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況（NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数）
NYダウは上昇しましたが、S&P500、NASDAQは下落しました。
長期金利が上昇し、金融引き締めが続くとの観測からハイテク系は軟調な結果になりました。
NYダウ
<TradingView提供のチャート>
S&P500
<TradingView提供のチャート>
NASDAQ総合指数
<TradingView提供のチャート>
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日より若干VIXが反応しています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数と先物は絡み合っている状態です。
＜vixcentral提供のチャート>
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
限月が交代し、第1限月と第2限月の差は3%台となっています。
＜vixcentral提供のチャート>
コンタンゴチャート
<TradingView提供のチャート>
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
相場はそれほど崩れていませんが戻しています。
<TradingView提供のチャート>
VIX／VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.93と基準の0.9はなかなか割り込みません。
<TradingView提供のチャート>
VVIX／VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは見かけ上は上向きになっていて良さそうなのですが、VVIXとVIXが先週金曜の上昇分を織り込んでいないので、この数値を織り込んだ場合に移動平均が上向きになるかもしれません。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXが同じように動いているので、まだ不安定な形になっているように見えます。
<TradingView提供のチャート>
債券のボラティリティを示すMOVE指数
<TradingView提供のチャート>
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+380万枚程度の買い圧力がオプション側にありました。
中身を見るとプット売りが多く、引けにかけてのプット売りは、プット売りを含んだファンド商品が影響しているのかもしれません。
プット売りが多いときは0DTEのITMのプット売りを解消しているのでこのような形になっており、通常の取引の範疇だと考えられます。
30日ものが取引されているのは昨日と同様ですが、OTMプットが買われてコールが売られるときの赤のグラフは、上昇気流に乗る際に見られる姿なので赤が出ると悪いということではありません。
オプション側で特別な動きがあるようには感じられません。
＜Marchet Cameleon提供＞
まとめ
下落の少なさに対してVIXが反応している点と、VIX/VIX3Mは基準を割っていないのでまだ身構えている状態です。
VVIX/VIXレシオは好転し始めましたが、SKEWとVIXの関係はまだバランスが悪い状態です。
