VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2025年5月5日(月)の米国市場の様子を分析しています。
日本時間5月6日(火)6:30時点のデータです。(各画像はクリックすると拡大します)
VIX分析の各指標の見方と判断方法はこの記事の一番下の動画で解説しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
<TradingView提供のチャート>
S&P500
<TradingView提供のチャート>
NASDAQ総合指数
<TradingView提供のチャート>
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
株価が下落しVIXは反応しましたが、期先が高いコンタンゴ状態は維持しています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
前日までの落ち着きから一転して全体的に浮かび始めています。
<TradingView提供のチャート>
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数は期先が高いコンタンゴの姿をしており安定しています。
<vixcentral提供のチャート>
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。
先物が指数よりも低い先物ディスカウントで、かつバックワーデーション状態になり相場が荒れている形です。
<vixcentral提供のチャート>
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.96と基準の0.9まではまだ距離があります。
<TradingView提供のチャート>
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともに上昇し、VVIX/VIXレシオは下を向きました。ただしVVIX/VIXレシオ移動平均は上を向いていますので影響は軽微です。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇しSKEWも下落する、株価下落方向にバランスが取れている状態です。原資産と相関関係にあります。
<TradingView提供のチャート>
債券のボラティリティを示すMOVE指数
<TradingView提供のチャート>
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-38万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢でした。平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。
<Marchet Cameleon提供>
まとめ
株価下落によりVIXは若干反応したためVIX系指標の推移は足踏み状態です。まだ天気の回復までは至っていません。
【参考動画】
VIX分析の各指標の見方と判断方法の解説(2024年11月27日収録分)
VIX分析の補完【VIXタームストラクチャーとVVIX】