【米国市況天気予報】10月8日(火)VIX系指標はまだ落ち着きを取り戻せていない状態

投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年10月8日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

昨日の株価は上昇しVIX1DやVIX9Dの下落が顕著でした。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

スクイーズ状態が若干緩みましたが、まだ警戒は必要です。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

指数はVIX30Dが高止まりしており、かつ先物も期近が高い状態にあるので警戒が必要です。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

青が本日のVIX先物、黒が前日のVIX先物の値です。

昨日と比べて先物が下落したことが分かります。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

1.0と波乱の基準である1.0ポイントに達しておりまだ落ち着きは取り戻せていません。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIX、VIXともに移動平均が上向きでありVVIX/VIXレシオが下向きの状態が継続しています。今は手出し無用と言えます。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXは下落しSKEWは横ばいで推移しています。SKEW/VIXレシオは移動平均を割り込んでおり、こちらもバランスが悪い姿をしています。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

+206万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。

プット売りとプット買いが優勢でした。

プット買いについてはインザマネーで満期を迎える銘柄の買い戻しや、以前から入れていたプット売りの買い戻しによるものだと考えられます。

ATMから-5%のデルタロング(緑)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

先物のタームストラクチャーの形やVIX/VIX3Mレシオの高止まりなど、VIX系指標はまだ落ち着きを取り戻せてはいません。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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