【米国市況概況】3月13日 VVIX/VIXレシオの移動平均が上向きだが様子を見たいところ

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年3月13日(水)の米国市場の様子を分析しています。
(各画像はクリックすると拡大します)

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウは小幅上昇でしたが、S&P500とNASDAQは下落しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

徐々にVIXの値が低くなってきていますが、VIX9DはVIXより上回った状態が続いています。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

VIX9Dが急落した様子がわかります。全体的に下落基調にあります。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

VIX9DがVIX先物第1限月より高い状態がまだ続いています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

先物第1限月と第2限月の差は9%台を維持しています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.88と基準の0.9を下回っています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VIXが低下する一方でVVIXが上昇したため、VVIX/VIXレシオが上向きになりました。

VVIX/VIXレシオの移動平均も上向きに変わっています。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXが低下しSKEWが上昇するバランスが取れた状態です。SKEW/VIXレシオは移動平均を超えてきました。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

+452万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。

内容はプット売りとコール売りが上位に来ており平常期の形と言えます。

ATMから-5%のデルタロングはプット売り、ATMから+5%のデルタショートはコール売りと典型的な形でであり、デルタランキングでも0DTEが大半を占めており相場変動に合わせたトレーディングが中心でした。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

VVIX/VIXレシオの移動平均が上向きましたが、VVIXとVIXの移動平均も上向きであり、上昇を示唆しているものではない可能性があります。

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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