VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年11月9日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
金利の急上昇が嫌気されたようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは数日は落ち着いていましたが少し反応しました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
タームストラクチャー上は先物プレミアムを維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は4%台と、第1限月が少し変われたようです。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅が広がっていましたが、昨日の下げで少し幅が縮まりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.87と基準の0.9を割り込んでいます。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオの移動平均は上を向いているので問題ありませんが、VVIXが低位から少し上昇してきた点が気になるところです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは若干下向いています。分母であるVIXの数値が上がったためでしょう。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
昨日のフローは+15万枚と非常に小さいものとなりました。
相場が低調だったこともあり、プット売りが入りましたがプットの買い戻しが入ったようです。
フローを見る限りではオプション側に何か圧力がかかったようには見えません。
12月限のOTMのC445(デルタ30)が買われているため、原資産売りのコール買いでボラティリティトレードをしている場合には若干下方向の目線になっている可能性があるので若干気になります。
まとめ
SKEWやVVIXなどは先行指標にならずに、今の状況がどうかを分析するために使用していますが、SKEWとVIXの逆相関が明確ということはその方向になりやすいことを示しているので、少し動きを取りにくい況となっているように思えます。