VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年11月2日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
先日のFOMCの会見から、金融引き締めの最終局面ということで好感されたようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
数日上昇していたVIXが落ち着いてきました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムの状態に戻ってきました。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差が広がってコンタンゴ状態に戻りつつあります。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズチャートはまた幅が広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88と節目の0.9を割り込みました。
リスクオンしやすい状況ではないでしょうか。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXとも下向きになりVVIX/VIXレシオが上向きに変わる局面です。
この状態であれば安心して上昇を狙える局面にありそうです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは上向いてきました。良い上昇であるといえます。
VIXは下がりSKEWが上昇する良い形です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
昨日はSPYが大幅上昇しました。
+200万枚のロング相当のポジションがオプション側にありました。
中身は上位にプット売り、コール売りが来る典型的な形です。
上昇したのでコールの買戻しが出たという状況は非常に平穏な状況を示しています。
OTMのプット売りとOTMのコール売りがあり、10%下にプット買いの保険があるというきれいな上昇気流の時に出てくする姿です。
短期のトレーディング中心ですが、比較的満期が遠いオプションもあります。
おそらくカバードコールでしょう。
コールの売りが入りながら下はプットで押さえているという形が良い上昇の形です。
昨日の上昇を受けてSPYのオーダーフローもよい形を形成しつつあるようです。
まとめ
VIX単体の数値やVIX系指標は好転しました。
ロングポジションのエントリーに良い場面だといえそうです。