VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月6日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
雇用統計を通過し、金利の動向に一喜一憂したものの最終的にはプラスで着地しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
雇用統計を通過して数値が全体的に下がりました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数はコンタンゴで先物プレミアム状態ですが、先物の形がいびつな状態です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月が買われていて第2限月の水準まで上がっている点が気になります。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIXだけで見ると相場が改善しているように見えます。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.9を割り込みました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオの移動平均は底を打ち上昇に転じる兆候が見えます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXはまだバランスが悪い状況です。
ただしVIXが下落してSKEWも下落しているアンバランスな状態です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+390万枚を超える原資産ロングポジション状態がオプションで見られました。
中身はプット売りとコール売りが上位を占めて、相場上昇によりプット売りが優勢となったため全体としてロングポジションとなったものと思われます。
0DTEを組み入れている商品が登場したため、現在はボリュームも少なくて影響は軽微かもしれませんが、取引が膨らんできたときにはフローがおかしくならないかと心配されているところです。
今回の取引で相場の転換点や方向性を示すサインは見受けられませんでした。
まとめ
数値自体を眺めるとVIX/VIX3Mを見てもわかるように悪い形ではありません。
VVIX/VIXレシオも底を打っているように見えますが、SKEW/VIXレシオはまだ改善されておらず先物の形が少しいびつになっているところが懸念点として挙げられます。