VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月21日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
浮き上がってきています。
前日もフラットになっていたので兆候があり、今後は短期ものがさらに上昇するかもしれません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムではなくなりました。
救いは先物がコンタンゴ状態を維持している点です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差が縮まってフラットに近い状態です。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態は全体的に数値が上がっています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.9を超えて危険領域に入っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは9月14日をピークに下げています。
レシオの下げ方が悪い下げ方になっており、VVIXもVIXも移動平均が上向きになっています。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXはVIXが上昇しSKEWが低下しSKEW/VIXレシオが移動平均を割り込む典型的な下落相場です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+120万枚ほどの買い圧力がありました。
中身はプット売りが最も多い結果でした。
昨日の相場の動きは右肩下がりの一方通行だったので、寄付きはプット売りとコール売りが入って、下落してきたいので売っていたプットの買い戻しが行われていたようです。
ところが引けにかけて、10/20満期のP456と9/29のP450のITMのプットが売られました。
これらは0DTEとは異なる動きです。
9月下旬と10月のD-ITMのプット売りは時間的価値もほとんどないため現物株のロングの代用として使われていると思われます。
この9月と10月のプット売りは逆張りを狙っているのでしょうか。
気になる点です。
まとめ
VIXや各種複合指標は明確に異変を察知しています。
改善するまではある程度時間が必要かもしれません。