VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月17日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
ウォルマートの決算が振るわず、消費の弱さが心配されているのではないでしょうか。
金利上昇懸念からハイテクに売りが入ったようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
指数のタームストラクチャーは全体的に浮き上がってきています。
9dayやVIXはまだ右肩上がりのコンタンゴ状態でまだ安心感はあるかもしれませんが、VIXの数値だけ見ていても異変には気づきにくいかもしれません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
短期ものは先物プレミアムですが上昇してきています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差が1%台と、第1限月が高くなってきていることを示しています。
コンタンゴチャート
コンタンゴチャートは0に近づいており、VIXとしては反応し始めているということが分かります。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズチャートは幅が狭まってきたことが分かります。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.9という節目にまで上がってきたので反応していることが分かります。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは上昇に転じていますが、VVIXもVIXも上昇しているので悪いバランスとなっています。
底打ちが近いかもしれませんがまだVVIXやVIXの移動平均が下落するのを待つ必要があるでしょう。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXの関係でちょうど逆相関となっているときが下落のトレンドです。
バランスが悪いため、場合によってはショートポジションを積極的に取ることができるかもしれません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-1000枚を超える売り圧力がありました。
取引は通常の平均よりも多く取引されています。
内容をみるとコール売りとプット売りが上位に来ていて、相場が下落したのでプットの買い戻しが入ったものと思われます。
デルタボリュームの多さは最近では特筆すべき数値であり、過去の-1000枚を超えたタイミングでは相場が上昇していたので、底打ちするのかもしれません。
ここが転換点となり相場が上昇するかあるいは下落するかが分からないですが、オプションを使ってロングストラドル的なポジションを当ててみるのもいいかもしれません。
まとめ
VVIX/VIXレシオが上向いていますが今はまだVVIXやVIXが上昇しているのでまだ様子見でしょう。
底打ちはまだ感じられません。