VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月9日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
CPIの結果待ちと、中国への半導体輸出規制の強化のためハイテク系の売りがあったと思われます。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
1DAYと9DAYが反応しているのはCPI待ちでヘッジニーズが高まったためと思われます。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は徐々に広がってきており落ち着きを取り戻しているように見えます。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
数日間の下げで狭まりましたがそれほど異変は無いように見えます。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88と基準の0.9を割り込んでいてギリギリセーフではないでしょうか。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは完全に下を向き、VVIXとVIXが上昇している点がバランスが崩れています。
ただしVVIX/VIXレシオの日足は若干上向きになり始めています。
これはVIXの上昇が鈍化したものと思われます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXのバランスは、SKEW/VIXレシオが移動平均を下に割り込んでいるのでバランスが悪いといえます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-596万枚を超える売り圧力がオプションにありました。
内容はコール売りとプット売りが上位に来ているため、典型的な0DTEを使った短期トレードと考えられます。
コール売りが取引されていることが分かります。
チャートを見てもコール売りが優勢だったことが分かります。
昨日のトレーディングについては特に異変やシグナル等は感じ取ることは出来ません。
<Marchet Cameleon提供>
まとめ
VIXの数値自体は悪くありませんが複合指標であるVVIXやSKEWの関係を見ると非常にバランスが悪い状況です。