VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年3月24日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
日本時間2023年3月24日~3月25日朝の概況
NYダウ、S&P500ともに上昇しました。NASDAQはチャートで見ると高値圏にあるように見えます。
全般的にVIXも落ち着いてきているので相場の波乱は織り込み済みという概況金融のシステミックリスクの警戒感が和らいだ感じでしょう。
ヨーロッパのドイツ銀行は株が売られているので、NYダウは寄り付きは下がっていましたが引けにかけて上昇しました。
ファンダメンタルズや要人の発言で上がったり下がったりしますが、我々は一喜一憂しない方法で相場に向き合いたいと思います。
NYダウ
<TradingView提供のチャート>
S&P500
<TradingView提供のチャート>
NASDAQ総合指数
<TradingView提供のチャート>
VIX指数とVIX先物の位置関係
VIXは9DAYが下向きになりコンタンゴ率も開きが出てきました。この数字は6%~10%程度ほしいところ。
先週は9DAYが上昇しましたが、現在の様子は落ち着いているように見えます。
<vixcentral提供のチャート>
VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー(コンタンゴかバックワーデーションか)
下向きになり幅が広がってきたのでリスクオンしてもいい状況になってきているのではないでしょうか。
<vixcentral提供のチャート>
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
<TradingView提供のチャート>
VIX/VIX3Mレシオ
0.9を割り込むと平常期とみなされますが、現在はあと一歩というところです。
<TradingView提供のチャート>
VVIX/VIXレシオ
VVIXはVIXがどの程度動くのかを予想している数値で、今は順調に下がってきているように見えます。
VIXとVVIXのチャートを見ると株価に対して連動しているように見えます。
相関しているように見えますが直近のSVB銀行破綻時の3/10以降はS&P500が上がったのにVVIXは上がっているので逆相関になっています。
相関的に動いているときはロングしやすいです。下がって逆相関になっているときは底になりやすいとも考えられるかもしれません。
下がっているときに上がるというのはビックリしている傾向のようにも見えます。
VVIXは謎が多い指数ですがこのようにバランスを見るのがいいかもしれません。
<TradingView提供のチャート>
SKEW
意外と株式と連動します。
SKEWが高くなると怖いと表現されますが、相関しているので株価が上がるとSKEWが上がり、株価が下がるとSKEWが下がります。
相場が上昇しているときはSKEWも上昇しています。
先行指数ではないのですが、後から振り返ると示唆しているものがあるとも考えられます。
3/10以降は逆相関になっているので、このようなときには気を付けたいところです。
SKEWとVIXの関係を見るとレシオが上昇して推移すると株価が上がっている傾向があります。
移動平均線に対して交錯している状態だと手出し無用のサインではないかと考えられます。
SKEWはマーケットが下落したときには下がりやすいので、3/10ではSKEWが買われたのかという解釈もできます。
<TradingView提供のチャート>
オーダーフロー
SPY、IWM、QQQともデルタがマイナスになっています。
TLSAがかなりマイナスとなっており、先週末の状況では1%弱下げていて、コールが売られていることが分かります。
SPYオーダーフロー
SPYは-280万デルタ。株式に対するオプションボリュームはは2.8倍になっています。
コールの売りとプットの買いでデルタがマイナスになっています。
ただし株価は上昇していますからオプションのほうは手仕舞い系のマイナスデルタの可能性があります。
過去のボリュームを見ると金曜日にデルタがマイナスになっている傾向がありますが、上昇してデルタがマイナスの時には決して悪い数字ではないと考えられます。
<Marchet Cameleon提供>