あなたが投資をする際に、後出しじゃんけんのように相手の値動きが分かったら、簡単に勝てると思ったことはありませんか?
実はアメリカ市場で、たった一つだけ将来の値動きが読めて、まさに後出しじゃんけんのように相手がどう動くのか見極めてから投資を始められる銘柄があります。
それがVIX指数です。
このVIX指数の特徴を知れば投資のルールを単純化することが可能ですので、簡単に利益を上げられるヒントが見つかるでしょう。
この記事を読むとあなたも明日のVIX指数の値動きをチェックしたくなりますよ。
VIX指数の法則とは
VIXとは、アメリカのS&P500の個別銘柄のオプションのボラティリティ(株価の変動を表す指標)を指数化したものです。
別名『恐怖指数』と言われて、アメリカ経済が混乱期に陥ると急騰することで知られています。
数値が高くなれば市場参加者の恐怖が高まっていることを示し、低くなれば市場参加者は恐怖を感じていないというバロメータになるのが特徴です。
実際の値動きを見てみましょう。
特徴的なのが、2015年のチャイナショックのときです。
この数値が50ドルまで上昇しました。
このVIXは、通常の金融商品と異なり、商品や企業に値段が付いているのではなく、人の恐怖のバロメータを取引対象として私たちが投資できるのです。
このバロメータで利益を上げるには、恐怖が高まる、つまりビックリした後に元に戻るタイミングを狙えば、非常に単純に利益を狙いに行けることが分かります。
VIXの性質とは
急騰した後には、必ず平常時に戻る性質があります。この必ず平常時に戻る性質を利益に変えられるのがVIX指数なのです。
つまり、一度びっくりしてVIX指数が急騰したのを確認してからVIX指数を売り、数値が下がってきたところでVIX指数を買い戻すことで、単純に利益を狙うことが出来ます。
非常に簡単に思えて信じられないかもしれませんが、人間の心理を反映した指数なので、過去の値動きを見てもこの通りの現象になるのがわかります。
実際にチャイナショック以前のVIX指数の価格推移です。
ご覧のとおり、急騰しては平常時に戻り、また急騰しては戻る、という動きを繰り返しています。
有名な出来事の時にはどうなっていたのかを見てみましょう。
有名な出来事の時にも上がった後に必ず下がる
2008年は有名なリーマンショックが訪れてアメリカ経済が揺らいだときです。
上図のチャートで2008年の場所が飛び抜けて高くなっているのがわかります。
この時VIX指数が最も上昇した場面です。
そして重要なのが、経済が混乱したときに急騰した事実よりも、その後に必ずもとに戻る方向に下げているということです。
投資における絶対というのは信用しないほうが良いと言われていますが、このVIX指数が元の水準に戻るのは「絶対に」なっていることが過去のチャートから読み取れます。
従来の投資の考え方との違い
通常の個別企業の株の場合は、上昇しても下落するとは限りません。
上昇したまま戻らないことも多々あります。
通常の株式投資では、もし業績が良くなったら企業の株は上昇します。
世紀の大発明をしたり業績が著しく向上した場合には株価が急騰することもあるでしょう。
しかしながら、企業が破たんしたら株価が0になる、つまり投資した金額を全額失う可能性もあります。
いつ企業の株価が急騰するか分からないため、株価が0になるリスクを抱えながら、株を購入してじっと耐えていないといけません。
それが従来の投資の考え方ですが、このVIX指数はグラフを見て分かるように、急騰したら必ず戻っているのです。
戻らなかったことはありません。いずれ時間が経つと、必ず元に戻ります。
それは、冒頭にも説明したように、この金融商品が、株や商品の値段を示しているのではなく、人間の恐怖を数値化したものだからです。
お化け屋敷に入った時のように
急騰した後はゆっくり戻り、また急騰をするということを定期的に繰り返しているのですが、恐怖が続いて高止まりすることはありません。
それはなぜでしょうか?
理由は人間の恐怖心を紐解くことで納得できます。
必ず平常時に戻っていくというのは、例えば、お化け屋敷に入った時の心拍数を想像してみるとよく分かります。
お化け屋敷に入った瞬間は、目の前が暗く目が慣れていないことも相まって、緊張感が高まり心拍数が非常に高くなりませんか?
その後徐々に目が慣れて、お化け屋敷の雰囲気にも慣れてくると、お化け屋敷に入った瞬間よりも少し心拍数が収まりますよね。
人間の恐怖もこの現象と同じで、ビックリすると心拍数は一気に高くなりますが、もしそのままの状態であれば次第に体が慣れて恐怖心が薄れてきます。
つまりまだお化け屋敷にいてビックリする事件が起きるかも知れなくても、正常の心拍数に戻るような動きをしていきます。
実際に2番目のお化けが登場しても数値は上がらない
そして面白いのは、2番目のお化けが登場しても、1番目のお化けほどはビックリしないということです。
一番最初の驚きは身構える前に訪れた場合には強烈な驚きとなって心拍数を上昇させます。
しかしながら、2番目のお化けが来ても、最初のビックリの余韻が残っているため身構えることが出来ます 。
つまり準備することが出来るのです。
そうやって準備していれば、多少のビックリする出来事が起きても心拍数は上がりませんよね。
それと同じことがVIX指数にも起きているのです。
こうして、一度上昇したVIX指数は、急に上昇して後に、遅から早かれ元に戻るのです。
需給と関係がない世界
通常の株やFXを始めとする通貨の価格などは、需給や現在の価値によって価格が決まります。
しかし、このVIX指数は市場参加者の恐怖という目に見えない、価格が決まっていないものを指標化しているので、需給とは関係がありません。
需給に関係しないということは、思惑とは関係が無く一定のルールに従うのであれば、常にその性質を維持し続けるのです。
そのルールを理解していれば、通常の需給によって価格が決まる商品より利益を上げられる可能性は高まります。
投資の世界で価格が一定以下にならない、そして必ず元に戻るという商品はほとんどありません。
株やFXなどは、おおむね一定の株価や為替となるものの、決まったレンジはありません。
ドル円であれば、1ドル79円の時代もあれば、120円にまで円安が進行することもあります。
ただし79円から120円になるまでにかかる時間は10年以上かけて緩やかに円安が進行していますので、ドル円を長期で予測することは難しいものです。
また、短期の方向性についても、需給の他に国の政策によっても変動することがありますので、将来を予測することは簡単ではありません。
今回採用したVIX指数は市場参加者の心理を数値化しているので、びっくりした後は急速に戻る性質を知っていれば将来を予測することが簡単にできるのです。
投資の実例
出は私が投資したVIXオプションでも、VIX指数が14.5ドルの時に投資を開始して、利益確定は12.9ドルでした。
直近の価格でVIXが20ドルとやや高めになていて緩やかに下落し始めてきたので、この先も下落するだろうという予測を立てられるのを確認してから投資を開始できたのです。
エントリータイミング
利食いのタイミング
このような後出しじゃんけんをして勝率が高い時を狙って取引すれば、簡単に利益を積み重ねていくことが出来るようになるでしょう。
値動きを見るにはyahoofinance
これであなたもVIX指数の値動きをチェックする視点が身に付きました。
早速明日からVIX指数をチェックしてみましょう。
株価はyahoofinanceで確認することが出来ます。
ポイントは、100年に1度と言われる経済危機が毎年のように訪れていますので、何かアメリカや世界各国で金融危機や戦争、銀行封鎖問題などが話題になった時に注目してください。
きっとVIX指数が上昇しているはずです。
そして今回の解説のように上がったVIX指数が元に戻る様子も見ることが出来るでしょう。
まとめ
VIX指数が上昇して、元の水準に戻るタイミングでVIX指数を売ることで後出しじゃんけんのように勝ちやすい投資が実現できます。
VIX指数はビックリする度合いを示していますので、何か金融危機や経済不安があると上昇する傾向があります。
100年に1度の経済危機が毎年起きていますので、VIX指数が毎年のように上昇して、必ず下がるのがチャートから見てとれます。