VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月4日(月)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
直近で上昇していましたので利益確定売りに押されたようです。
ハイテク系のNASDAQ市場は頭打ちになってきたように思われます。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
大きな経済指標として雇用統計を週末に控えており、9DAYが若干高めです。一時的なヘッジ需要のためだと思われます。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物は手前が反応はしておらず、VIX9DAYのみが高い状態にあります。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は順調に開いていると言えそうです。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
11月下旬が底だと考えると、12月末にまたスクイーズ状態が来るのかもしれません。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.83と低位で安定しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXの移動平均が上向いてきました。
VVIX/VIXの移動平均が上向きになっていますが注意信号が灯っています。若干警戒が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXのバランスは悪くありません。
11倍と過去を見ても高値圏にあります。高値圏にあるから相場が崩れるわけではありませんが、今の上昇が安定の上昇かどうかは分かります。今のところは不安定さは出てきません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
コール売りプット売りが上位にいます。
コール売りに対して買戻しはなかなか出にくく、相場は横ばいだったためプットの買い戻しも出にくかったようですが、緑が強いのはプット買いが売りに対して優勢であった可能性があります。
5日~10日の満期価格にボリュームがあるのはプット売りの可能性が高いと感じます。
大規模なトレーディングではなく、細かく発注が入っているようです。
P450の指値売りをしている可能性があり、意図は積極的な買いではなく、消極的な上げ相場の期待ということで450ドルまで低下したら株をロングしても良いと考えてターゲットバイイングとしてP450を売っているのではないかと考えます。
積極的に上値を買っていくというよりは機会損失にならないようにP450のターバイをしていると考えると権利行使価格や満期の分布に説明が付くのではないでしょうか。
まとめ
唯一懸念材料としてはVVIXの移動平均が上向きになっている点です。
今後の動向に注意が必要です。