【米国市況概況】8月14日(水)VIX指標が通常期の姿に戻りつつあります

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年8月14日(水)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

連日のS&P500の上昇でVIX指数は下落し直近5日間で最も低い値となりました。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

スパイクの懸念が後退し、幅が広がりつつあります。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

VIX指数はコンタンゴで、かつ先物よりも指数が低い先物プレミアム状態に変わりました。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

先物第1限月と第2限月の差が0.11と第1限月が低い状態に戻ってきました。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.88と基準の0.9を下回りました。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIX、VIXともに下落し、VVIX/VIXレシオは上昇し移動平均も上向いていますが、VVIX,VIXの移動平均が上向いているのでエントリーは慎重にした方が良いでしょう。

ただVVIX/VIXレシオの水準が充分に下がってきているためエントリータイミングは近いと考えられます。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXは下落しSKEWも下落しています。SKEW/VIXレシオは右肩上がりの上昇を続けています。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

-308万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。

コール売りが優勢でした。

S&P500の上昇でコール売りが出るのは市場参加者が安心感を示していると考えられる良い兆候です。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

VIXタームストラクチャーが落ち着き、指数はコンタンゴで先物プレミアム状態、VIX/VIX3Mも0.9を割り込みVIX指標が通常期に戻ってきました。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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