ドラクエⅢのカンダタから学ぶ「投資の聖杯」の導き方

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投稿者名:金森 雅人

あなたはカンダタをご存知でしょうか?

ドラゴンクエストⅢに出てくる、ゲーム初期に登場する中ボスの名前です。パンツをはいて覆面を被った裸のキャラに見覚えがあるかもしれません。

このカンダタを分析することで、ついに私は投資の聖杯にたどり着きました。ロールプレイングゲームは通常勇者の側でしかゲームをプレイしませんが、カンダタの気持ちになれば、実に簡単に、投資の聖杯を見つけることができたのです。

この聖杯を活用することで、40万円の含み益となりました。

この結果は、2016年11月21日から2017年1月12日まで投資した結果です。+3780USDと表記されていて、日本円で約40万円となります。

この記事では投資の聖杯とは何なのか、どうやったらカンダタと結びつくのかを解説します。

これであなたの投資ライフに新しい発想が芽生えることは間違いありません!決して覆面パンツ一枚で路上を歩くのだけはおやめくださいね。

「投資の聖杯」とは将来の動きが分かる商品

投資における聖杯とは、必ず利益になることが分かっている取引のことを指します。

つまり日々の値動きはどうであれ、最終的に利益になることが分かっていれるのが「投資の聖杯」と言えます。それにリスクが極めて少なかったり、利益額は少なくても確実性が高いという付加価値が付けばつくほど万人に受け入れられる「聖杯」と言えるでしょう。

しかし実際にこのような銘柄はほとんど存在していません。存在していないどころか、常に夢を見ながら夢で終わってしまうというのが投資の世界です。

銀行預金が聖杯の一つになり得るが、利益が低すぎて魅力がない

例えば銀行預金は、聖杯のひとつかもしれません。元本保証は大きな魅力です。

1.将来どうなっているか分かっている=元本保証で利息が必ずもらえる。
2.銀行にお金を貸し付けることで利息をもらい、リスクは銀行の破綻のみ(あり得そうもない)

しかし、利回りが恐ろしく低い。0.1%という世界なので、投資としての魅力が無いのが現実です。

そこで、利回りが高い投資案件を探して、銀行預金の世界から投資信託や株式市場の世界へと目を向けることになります。

株式投資の世界では右肩上がりで増えていくものが「聖杯」と呼べる銘柄です。

しかしながら、こちらもなかなか見つかりません。

そんな悩みを解決するのが、パンツのおじさんで有名なカンダタになりきることです。

ドラクエⅢの勇者成長システムとカンダタの存在意義

もしあなたがドラクエⅢをクリアしたことがあれば、時間をかけて地道にモンスターを倒し、

  • 中ボスのカンダタ
  • 大ボスのバラモス
  • そして裏面のボスのゾーマ

を倒せるようになるまで勇者を成長させていったことでしょう。

何時間も根気強く戦いを繰り返し、ゲームを諦めなければ、次第にレベルが上がり敵を倒しやすくなりゲームもクリアできるようになります。

誰でもゲームをクリアできる勇者成長システム

ここで重要なポイントが、誰でも地道にレベルアップさればいいということです。

敵を倒して経験値を稼ぎレベルをアップさせ、さらに敵を倒したお金で武器や防具を買って勇者を強くして、敵を倒してさらにレベルアップを繰り返してゲームをクリアします。

このドラクエⅢの勇者成長システムは、右肩上がりに成長していく運命にあると思いませんか?

ドラクエの世界では敵に倒されても武器や防具を身ぐるみはがされることはないし、レベルが落ちるということもありません。

ということは、かならず時間をかけてゲームを続ければ、必ず成長するのです。

リスクはパーティーが全滅してお金が半分になることくらいですが、基礎体力は的に負けたからと言って減ることはありませんので、戦えば戦うほど有利にレベルアップすることが出来ようになってきます。

この右肩上がりの成長は、私たちが一番望んでいる投資の聖杯と、一緒なのです。

だからドラクエⅢの仕組みを理解すれば、聖杯を見つけられるのです。

勇者成長システムにおけるカンダタの役割とは?

では、この勇者成長システムにおけるカンダタの役割とは何でしょうか?

中ボスのカンダタを倒すまでの勇者の行動、さらに勇者に倒されるカンダタを分析することでその詳細が明らかになります。

聖杯として考えられるのは

  1. 勇者成長システムに投資する
  2. カンダタに投資する

この2つだけです。

そして通常は勇者成長システムに投資することしか考えませんが、カンダタに投資する発想を持つだけで無限の可能性が広がります。

 カンダタとは勇者の成長とともに相対的に弱くなる中ボス

肝心の「カンダタ」についてですが、ドラクエⅢで登場しロマリアの先にあるシャンパーニの塔に居住する、盗賊の親分です。
ゲーム初期の大きなイベントとして、強敵のカンダタが一番最初に登場する中ボスです。

このカンダタが、勇者に倒されるまでの一生を再現しています。

ゲーム初期

まずはスライムを操ります。アリアハン近辺をうろつくスライムを勇者と戦わせます。

ゲームスタート時は、相手はこん棒かひのきの棒を持ってスライムを叩いてきますが、ほぼ実力が拮抗しているのでもしかしたら勇者を倒せるかもしれない。互角の戦いです。

しかし勇者のレベルが上がって、東にある洞窟に言ってロマリアに着くころには、スライムの実力はゲームスタート時のまま。
スライムのレベルは一定なので、相対的に勇者より弱くなり、いつの間にか一撃で倒される「ザコ」に降格してしまいます。

ロマリア城到達時

今度はロマリア城付近で一角ウサギを登場させます。

まず一発で倒されることはないし攻撃力も高いので、勇者をかなり苦戦させることが出来ます。

しかし勇者が一度ロマリアについて宿で体力を回復させてHPもMPも回復すると、だんだん勇者の攻撃力が高まってきて、倒されてしまいます。
そしてレベルアップすると、一角ウサギも「ザコ」になって一撃で倒されます。

次はバブルスライムを勇者と戦わせます。

バブルスライムは毒を持っているので、毒消し草を持っていない勇者がいたら致命的なダメージを与えて、勇者の冒険を妨げます。
しかしながら、毒消し草を持っているパーティーにはあまり効果をなしません。

勇者のパーティーの僧侶がレベルアップして毒消しの魔法を覚えたら、もうバブルスライムは用済みになって「ザコ」化します。

ついにカンダタとの対面

そのうちに勇者がレベルアップしてシャンパーニの塔にたどり着きます。

カンダタは体力もあって攻撃力もあり、しかもホイミスライムを呼びますので勇者にとって強敵です!
ここでパーティーが全滅するプレーヤーも続出するでしょう。

しかし、勇者のパーティーが塔に到達するまでに充分レベルを上げていけば、カンダタも倒されてしまいます。

勇者の成長に対してカンダタのレベルは一定です。

早まった勇者にとっては強敵でも、しっかりと準備してレベルを上げに上げまくった勇者がきたら簡単に倒されてしまうでしょう。

以上でカンダタの役割は終了です。これがカンダタの人生です。

なぜこのようにカンダタはわざわざ最初にスライムを登場させて、勇者のレベルアップをお手伝いをしているのでしょうか?

もし最初にカンダタ自身がアリアハンで勇者を倒せば一発で勝てるのに、です。

このカンダタの気持ちになることで、聖杯探しのゴールが見えてくるのです。

そのゴールを指し示すのに最も重要なのが勇者への投資のデメリットを知ることです。

勇者株式会社に投資すると必ずリターンが生まれるのだが

この勇者へ投資することが、会社に投資する株式投資と同じになります。

投資家は成長しそうな勇者を見付けて投資してゴールドを稼ぎます。これが企業の収益であり、収益を上げる期待値を株価が反映しています。

そこで勇者のレベルが上がれば強い敵にも勝てるし、宝箱からゴールドを手にすることが出来る、つまり企業の収益力が増すということです。

企業の収益力が増せばこの勇者の価値が高まるので、他の投資家が高くても勇者を手にしたくなります。

だから「勇者が持っているゴールドを稼ぐ価値」を株価が反映して株の取引が行われます。

「勇者がこれから冒険に出ますよ!ロマリアまで行ってカンダタを退治に行きますよ!」ということを世間の人がしり、その結果お金を稼げると思えば株を買う人が増えます。

勇者の成長に期待する人、配当に期待する人、武器防具を買うことを是とする人

このように勇者株を保有するということは、勇者が頑張ってゴールドを稼いでくれる配当を受け取るのが狙いです。

そのほかにも、勇者が稼げることが分かれば「この勇者から配当をもらう権利を買いたい!という人が多くなってきます。

勇者転売で利益を上げることもできるのが株を安く買って高く売る行為になります。

ゴールドを稼いでも配当を出さずに再投資をするのが「武器・防具を買う」ことにつながります。
いわゆる自己投資です。

うまくモンスターがアイテムを落としてくれれば武器や防具を買わなくて済みますが、たいていは強い武器・防具を揃えるためにお金を支払って購入し、攻撃力や防御力を高めます。

株式会社の設備投資がまさにこの状態です。

また、レベルアップすれば強さやすばやさ、賢さが増えますので、基礎体力は増えます。

これが会社の人的資本ともいえます。稼ぐのは株式会社で働いている人なので、人的資本が重要だと言われる所以です。

全てはゴールドを稼ぐために株式会社は存在して、ゴールドを稼ぐ力をつけるために敵と戦ったり武器を買ってレベルアップをします。

なので、株で利益を上げるのは優秀な勇者さえ見つければ、利益は簡単に手に入るのです。

一番の課題は、勇者が成長するのに恐ろしく時間がかかる

ただし勇者が成長してお金を稼げるようになるには、時間がかかります。

レベルアップするにはモンスターを倒して経験値を積んでいくしかないし、武器・防具を買うのにもモンスターを倒さないといけないからです。

でも時間さえかければ勇者はモンスターをたくさん倒すので、経験値があがりレベルも上がります。そうすれば勇者がゴールドを得る力も備わってきます。

だから株式投資は長期投資が有効だといわれるのです。ゲーム時間が無限にあれば、誰でもクリアできる仕組みなっているのがドラクエです。

戦う回数が増えれば嫌でもモンスターを倒す数が増え、経験値が上がるからです。

効率を考えるなら、短期間で効率よくモンスターを倒したりレベル20でバラモスを倒しに行ったりと、少ない時間、少ない経験値で強い相手を倒してゲームをクリアすればよいことになります。

ですが、地道に経験値を積まないと一瞬で敵に倒されます。

倒せる敵がいるエリアで戦っていればいいものを、黒こしょうと船を交換して船を手にしたあとに、間違って「地球のへそ」に向かってしまうとまるで歯が立たずに一瞬で全滅してしまいます。

これを避けるためには、勇者のレベルにあったモンスターを探し、強いモンスターがいるエリアにはレベルを上げて準備をしてから、満を持して「地球のへそ」に向かえばいいのです。

物事には順番があるのです。

その順番をすっ飛ばして強い敵がいるエリアに行くから、瞬殺されて復活した際に牧師に「おお死んでしまうとは情けない」と罵詈雑言を浴びせられます。

時間さえかければ聖杯となるのが勇者成長システム

ドラクエは時間をかければレベルアップします。逆になぜ時間をかけないとレベルアップしないのか。

それは倒せるレベルの敵を何回も倒して少しずつレベルアップするからです。

「敵を倒さない」という選択をして逃げまくって進むことも出来ますが、この場合は勇者は経験値が増えずに成長しません。
RPGは常に敵を倒し続けないとレベルアップしません。急がば回れ。それがルールです。

ところが無理に低レベルで物語を進めようとすると、パーティーが全滅て保有資金が半分に減り、牧師様に「おお、死んでしまうとは情けない」と言われてショックを受けます。

つまり全滅してゴールドが減るリスク、勇者以外のパーティーを生き返らせるのに牧師にお金を払うリスクを負って冒険をすることになります。

このリスクを極力回避しながらモンスターを倒してゴールドを増やしていくので、時間がかかるのです。

まれにザラキを使ってくるモンスターに理不尽に殺されたり、ばくだん岩にメガンテを食らって全滅するというリスクを負いながらゲーム攻略をしていくことになります。

だから勇者がレベルアップして稼げる力をつけるのを時間をかけて待つことになります。

結局、回り道になりますが時間をかけて勇者のレベルに合った敵と戦ってレベルアップをしないと、ゴールドを効率よく得ることが出来ないのです。

そして途中でパーティーが全滅したり、効率よくはぐれメタルを倒して経験値を稼ごうとして敵から逃げ回ってはぐれメタルに遭遇しても、結局はぐれメタルに逃げられたりと無駄が多くなります。

結局は充分な時間をかけることで地道にゴールドを増やしていくのが、ゲーム攻略の王道です。
それが株式投資なのです。

時間をかければどの銘柄も聖杯になりえるのが株の理論

全滅するリスク、ザラキを食らったりメガンテをされたり、まれにはパルプンテをされながらゲームをクリアしていきます。

だからゲーム攻略がうまい人なら数時間でクリアできますが、ゲームの難易度やその人の選択によって100時間以上、200時間以上かかったりします。

ただし「時間をかければ」誰でもクリアできる。それが聖杯です。

これを株式会社に当てはめると、企業の収益力が右肩上がりを目指している収益事業なので、長期的には株式市場は右肩上がりだといわれます。

なので日本の株も、4万円をつけた20年前から比べて今は2万円前後でうろついていますが、きっと4万円を超えるときが来ると言われています。

この先何十年かかるか分かりませんが、資本主義の原則に従えば、勇者がレベルアップするようにきっと過去最高株価を付ける日がやってくるはずです。

それを首を長くして待つのが日経平均株価を買って持ち続ける心境となります。

その前例がアメリカのS&P500銘柄で、長期的に見れば右肩上がりになっています。

15年という長期で見れば右肩上がりだ、ということはいえても、9.11テロやリーマンショックなどの事件・事故があると急激に株価が減ります。

でも長期で見れば株価が戻ってくるのでアメリカ株の投資がカタイと言われます。

このような事例に基づけば、日経平均株価もいつか右肩上がりになるのです。

しかし、時間がかかる。

いつ勇者が全滅してお金が半分になるか分からない。
武器を買って防具を買っても必ずお金が増えるとは限らない。

過去はちゃんと勇者がゴールドを稼いでくれたけど、未来も同じように稼ぎ続けるかわからない。

二宮金次郎のようにアメニモマケズカゼニモマケズ働いてくれるかどうか分からないが、過去はゴールドを稼いでくれたからきっと未来もそうなるに違いない。

たまには仕事をサボるかもしれないけど、時間をかければ企業が収益目標に向かって活動をしていくに違いないと思うから、長期投資をして多少のサボりや経営判断の失敗に目をつぶって会社の成長を見届けるわけです。

だから投資は長期投資がよいと言われます。むしろ長期投資にしないと結果にぶれが出てきてしまうのです。

長期投資で気長に待つよりも、すぐに利益を出すためには?

長期投資は気長に待ては右肩上がりになります。

しかし、その途中で経験値が下がってしまう(株が値下がり)することがあります。

ゲーム上の経験値は下がることはありませんが、実際の株価は経験値が下がってしまい、レベルが落ちてしまうのです。

レベルが落ちるとモンスターを倒すのが大変になります。またスライムを倒していっかくウサギを倒してバブルスライムを倒して・・・といつか来た道を繰り返さないといけないのです。

さらに、経験値が下がるほかにもリスクがあります。それがセーブ機能の故障です。

ドラクエのセーブ機能が壊れて、ゲームのスイッチを入れた瞬間のろわれた音楽が流れたら、あなたはどう思いますか?

せっかく200時間もプレイして育ててきたのに、一瞬のうちにデータがなくなってしまいます。

あの無味乾燥の初期画面に戻った時の恐怖は忘れられません。

一回経験すると、次からはファミコンをONさせるたびにドキドキする経験が待っています。

こんなコントロールできないリスクは、頻発するものではありませんが、しかし100%起こらないとは言えません。

現に私も10年ぶりに実家に帰ってファミコンの電源を入れたら、ものの見事に「ぼうけんのしょ」が全部消えてました。
カセットの内臓電源の寿命が来たらセーブデータも消えるので当然ですが、呪われた音楽は聞きたくないものです。

このようなリスクを抱えて勇者に長期投資する以外に、聖杯はないのでしょうか?

そこで、勇者に投資する株式投資の代わりに、もっと効率よく利益を出せないかを検討した先に到達するのが、カンダタになります。

カンダタに投資してお金は増えるのか?増えないなら逆をやればいい

カンダタの立場をもう一度振り返ってみましょう。

モンスターを配置して、お金を持たせ、勇者をお出迎えして戦い、そして負けて経験値を勇者に与えてゴールドも渡す。
だいぶ損な役回りですね。

何のために存在しているのかというと勇者に利益供与するためとしか思えません。

モンスターは勇者を倒したら報奨金が出るわけでもモンスターのレベルが上がるわけでもありません。
ましてや成長魚のように、スライムがホイミスライムになったりベホマスライムに昇格するわけでもありません。
現状の経験値・ゴールドがそのモンスターのポテンシャルで、それ以上になることもそれ以下になることもありません。

ただただ勇者に倒されるのを待つのみ。逆に言うと、勇者を成長させるためにだけ存在しています。

では、モンスター側のメリットってなんでしょうか?

モンスター側に投資するとしたら、何かしらリターンが期待できないと投資する意味が無いですよね。

リスクはモンスターが倒されてカンダタの子分たちがいなくなり手札が無くなること。
そして勇者が強くなって自分が倒されてしまうリスクが高まること。
リターンは特になし。何もいいことが無い。

このようなリスクとリターンが釣り合っていないのがカンダタ側になります。

リスクとリターンのバランスが崩れた「歪み」を探せ

これまで見たように、勇者側はリスクとリターンが一致しているように見えます。

そしてリスクは、時間をかけることで低減することが出来て、リターンを得られるように見えます。

まれにリターンが全く無くて沈んでしまう銘柄もありますが、長期投資すれば企業価値が高まっていくはずです。

しかしモンスター側には、何もメリットがない。時間をかけたらリスクが減るかといったら、逆に勇者が強くなるのでリスクが高くなります。

これを投資の観点で考えたら、勇者には投資する価値があるが、モンスター側には投資する価値は無い。

これがゲームのルールです。しかしこんな不公平なことってあるでしょうか?

投資の世界では一方的に不公平な状況を、「歪み」といいます。
そしてその歪みを利益に変えることが出来る状態を「優位性がある」と言います。

モンスター側に投資をすると何もメリットがない。
投資する価値が無いのであれば、ここに「歪み」が生じています。

そこで「モンスター側の投資への利益を上げるにはどうしたら良いか?」を考えればいいのです。
つまり魅力が何にも無い投資案件があったら、株を借りてカラ売りして、株価が下がったら買い戻して利益を得るようなカラ売り戦略をとればいいのです。

そうすることで、モンスター側の投資から利益を得ることが出来ます。

「カラ売りなんて面倒なことをしないで、勇者側にだけ投資すればいいのではないか?」
と思うかもしれません。

確かにそれも投資の手法の一つです。

しかし、勇者株式会社に投資して結果が出るには時間がかかる。場合によっては10年以上もかかるかもしれない。途中でセーブデータが消えてしまうリスクもある。

さらに日本の株の代表指数である日経平均株価に至っては、20年前の高値を更新することすら出来ていません。

だったら、もっと効率よく結果を出すために、ダメなほう(カンダタ)に向けてカラ売りを仕掛けていくのです。

これが聖杯を導くポイントです。

カンダタ親分が弱っていくほうに賭ける、VXXカラ売り

このカンダタに投資するのが、アメリカのVXX株です。

何もメリットがないような銘柄で、カンダタがモンスターを派遣して勇者に倒されていくことでカンダタファミリーの力が弱くなっていくように、株価がずるずると下がる銘柄です。

過去のチャート見て分かるように、この株を買う魅力がありません。なぜなら一方的に下げ続けているからです。

だったらこの株をカラ売りしてしまえば、いいのです。

つまり「勇者側」に投資するのではなく、「カンダタ側」に投資するのでもなく、「カンダタファミリーが勇者によってバッタバッタと倒されていく」ことで利益が出る戦略をとるのです。

過去の株価の検証をしてみるとVXXはカンダタが弱っていくようだ

では実際にS&P500の株価を見てみましょう。横軸を合わせて表示してみますと、長期ではこのように右肩上がりになっているように見えます。

実は冒頭に紹介したゲームプレイ時間と経験値の表がS&P500に連動した株の値動きです。

 

2016年6月にはBrexitがあったため少し経験値が下がってしまっていますが、順調に経験値を増やしていることが分かります。

このグラフを見て分かることは、経験値が下がってしまうということがあるのです。

その時のVXXを見てみましょう。

見てください。順調に下落しています。

カンダタが勇者に倒される様子を再現しているように、ゲームスタートから順調に下落しています。

途中でBrexitが起きた2016年6月は少しだけ株価が高くなっていますが、2016年初旬から比べたら大した上昇でもありません。

2016年を見てみると、約100ドルあった株価が25ドルまで低下しているのです。実に85%の下落をしています。

このVXXをカラ売りすれば、S&P500の上昇よりももっと手っ取り早く、利益を上げられると思いませんか?

私が行ったVXXとVXZのペアトレードで2367ドルの利益を得た方法を載せていますので、実際の取引方法についてはこちらの記事を参考にしてください。

カンダタをカラ売りすれば安心して3780USDの利益を上げられた

勇者が経験値を増やしてレベルが上がりすぎると、勇者を買いにくくなります。なぜなら下落するリスクが高まるからです。

しかしVXXは下落していく一方なので、安心してカラ売りすることができます。必ず下がることが分かっているからです。

実際に私はこのVXXをカラ売りして買い戻すことで冒頭ご説明したように3780USDの含み益を上げられました。

VXXを29.04USDで500株カラ売りして、21.43USDで買い戻しました。

その29.04USDと21.43USDの差額が利益となります。

通常は株を買うので、株価が上がったほうが利益になりますが、今回はカラ売りをしているので値下がりすればするほど利益になります。

もう一つのメリットとしては値上がりは勇者が成長するのは非常に時間がかかるのですが、カラ売りの場合は短期で利益を狙えます。この3780USDの利益を上げるのにたって1.5か月で実現しています。

このVXXをカラ売りすることで、通常の株式投資のように長期で我慢しながら株を保有するのではなく、下落するのが分かっている商品をカラ売りして効率よく短期間で利益を上げることができます。

まとめ

株式投資は勇者成長システムへの投資です。

一番の欠点は時間がかかり、その間にゲームを辞めたりセーブ機能が使えなくなったりとリスクがあります。

時間をかけたくない人は、カンダタが弱くなるという戦い方としてVXXショートを行ってさっさと利食いしてしまうのが良いでしょう。

これが投資の聖杯の探し方となります。

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

※当ブログは過去の市場分析と戦略案を検討するものでありますが、取り上げている投資戦略についてはシミュレーション上のものであり、確実にそのような結果が出ることを示すものではありません。また、相場状況によっては損失が出ていた可能性も十分にあり得ます。当該シミュレーション結果が解説の中で説明した戦略の優位性や利益を保証するものではありません。よって、その内容を将来に当てはめて利益が出ることを保証するものではありません。投資手法の有効性などにつきましては、読者の皆様において十分に内容をご精査いただき、商品の特性、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分にご理解いただいたうえで、ご自身の投資判断と責任でお取引いただくようお願いします。

※株式取引(米国株式)、オプション取引(米国株オプション取引)においては、株式相場、為替相場の変動等によって損失が生じるおそれがあります。お取引に際しては、あらかじめお取引先の金融商品取引業者等より交付される契約締結前交付書面等を十分にお読みいただき、商品の性質、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分に御理解いただいたうえで、御自身の判断と責任でお取引いただきますようお願い申し上げます。
 

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